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全国伝統的建造物群保存地区協議会
会長市挨拶
令和4年5月19日に開催された、第44回全国伝統的建造物群保存地区協議会総会において会長市に選任をいただきました。「伝統的建造物群保存地区」を取り巻く課題の解決、そして、先人達から受け継いだ貴重な文化資産である全国各地の伝建地区の次代への継承を推進したいと存じますので、皆様方のお力添えをお願いいたします。
「伝統的建造物群保存地区」制度は、昭和50年の文化財保護法の改正により、周囲の環境と一体をなして歴史的風致を形成している伝統的な建造物群で価値の高いもの及びこれと一体をなして歴史的価値を形成する環境を含めて保存するために、創設されました。
その後、昭和54年7月に伝統的建造物群保存地区を有する13市町村が集い、伝建地区の保存整備に関する調査・研究、情報の収集及び発信等を目的とし本協議会が発足しました。40余年を経た現在、全国129伝建地区の106自治体によって構成される大きな組織となっています。1自治体だけでは困難な国からの財政的支援獲得も、伝建地区を取り巻く課題や原因について、会員市で共有し、共に考えることにより、組織力を活かした支援拡充を目指してまいりたいと思います。
全国各地の歴史的価値を有する伝建地区においては、その価値に加え、地区の特性を生かしたまちづくりに積極的に取り組む必要があると考えております。つきましては、副会長市の仙北市、塩尻市、高山市及び日南市をはじめ、全国の会員市の皆様の知恵と力を結集するとともに、長年、伝建業務に携わり広く深い専門知識を有する方々の意見を聴きながら、貴重な文化資産としての伝建地区の維持と魅力あふれるまちづくりに取り組んでまいります。一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。
全国伝統的建造物群保存地区協議会 (伝建協 でんけんきょう)とは
幾多の風雪に耐えてきた茅葺屋根の集落、土塀や生垣に囲まれ静かな佇まいを残した武家屋敷群、重厚な土蔵造など昔の繁栄を偲ばせる商家の町並などは、長い年月をかけて何代にも亘り受け継がれてきた貴重な日本の文化遺産です。これらは、我が国の歴史や文化を理解するために欠くことのできないものであり、私たちはこれらを後世に伝える大切な責務を持っていると考えます。
こうした集落・町並について、昭和50年の文化財保護法の改正により、周囲の環境と一体をなして歴史的な風致を形成している伝統的な建造物群を、新しいカテゴリーの文化財として捉えることになり、これと一体をなして歴史的価値を形成する環境を含めて保存する「伝統的建造物群保存地区」制度が創設されました。
この伝統的建造物群保存地区は、そこに暮らす住民の生活と共にあり、地区の住民と市町村が協力して主体的に町並保存に取り組める仕組みになっています。そして、国は特にその価値が高いものを、「重要伝統的建造物群保存地区」として選定し、さまざまな側面から支援を行うという点に特徴があります。
成熟社会を迎える日本において、国民の歴史や伝統を求める文化的志向はますます強くなり、多くの人々がこれらの地区を訪れています。また、近年では、このような伝統的建造物群保存地区の集落・町並の保存は、地区の個性を活かした持続可能なまちづくりとして、国の内外から注目を集めるようになり、ますますその重要性が高まっています。
全国伝統的建造物群保存地区協議会の発足と取り組み
全国伝統的建造物群保存地区協議会は、伝統的建造物群保存地区を持つ市町村が集まり、昭和54年に発足しました。
協議会では、保存地区の歴史的町並を保存するためのさまざまな情報を収集・蓄積し、これらを会員相互で共有するとともに全国に発信するため、歴史的町並の保存に関わる講演会の開催や写真パネル展、協議会のインターネットホームページの開設などを行っています。
令和6年10月現在、106市町村が加入しており、協議会のネットワークを最大限に活かし、日本の貴重な文化遺産である歴史的町並の保存と活用、地域文化と住民の生活文化の向上に資するため、全国各地で積極的な取り組みが進められています。
- 意匠
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伝統的な町並み集落を守り活かすのは、人です。人々の手が支えあって、伝統的な屋根の形をつくる意匠です。
意匠:古田悠々子(昭和62年総会採択)
- 全国伝統的建造物群保存地区協議会 事務局
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金沢市文化スポーツ局歴史都市推進課
〒920-8577 石川県金沢市広坂1丁目1番1号
TEL : 076-220-2208 FAX : 076-224-5046