全国伝統的建造物群保存地区協議会(伝建協 でんけんきょう)とは

幾多の風雪に耐えてきた茅葺屋根の集落、土塀や生垣に囲まれ静かな佇まいを残した武家屋敷群、重厚な土蔵造など昔の繁栄を偲ばせる商家の町並などは、長い年月をかけて何代にも亘り受け継がれてきた貴重な日本の文化遺産です。これらは、我が国の歴史や文化を理解するために欠くことのできないものであり、私たちはこれらを後世に伝える大切な責務を持っていると考えます。
 こうした集落・町並について、昭和50年の文化財保護法の改正により、周囲の環境と一体をなして歴史的な風致を形成している伝統的な建造物群を、新しいカテゴリーの文化財として捉えることになり、これと一体をなして歴史的価値を形成する環境を含めて保存する「伝統的建造物群保存地区」制度が創設されました。
 この伝統的建造物群保存地区は、そこに暮らす住民の生活と共にあり、地区の住民と市町村が協力して主体的に町並保存に取り組める仕組みになっています。そして、国は特にその価値が高いものを、「重要伝統的建造物群保存地区」として選定し、さまざまな側面から支援を行うという点に特徴があります。
 成熟社会を迎える日本において、国民の歴史や伝統を求める文化的志向はますます強くなり、多くの人々がこれらの地区を訪れています。また、近年では、このような伝統的建造物群保存地区の集落・町並の保存は、地区の個性を活かした持続可能なまちづくりとして、国の内外から注目を集めるようになり、ますますその重要性が高まっています。

全国伝統的建造物群保存地区協議会は、伝統的建造物群保存地区を持つ市町村が集まり、昭和54年に発足しました。
  協議会では、保存地区の歴史的町並を保存するためのさまざまな情報を収集・蓄積し、これらを会員相互で共有するとともに全国に発信するため、歴史的町並の保存に関わる講演会の開催や写真パネル展、協議会のインターネットホームページの開設などを行っています。
 平成29年5月現在、94市町村が加入しており、協議会のネットワークを最大限に活かし、日本の貴重な文化遺産である歴史的町並の保存と活用、地域文化と住民の生活文化の向上に資するため、全国各地で積極的な取り組みが進められています。


伝統的な町並み集落を守り活かすのは、人です。人々の手が支えあって、伝統的な屋根の形をつくる意匠です。意匠:古田悠々子(昭和62年総会採択)

協議会事務局:萩市まちじゅう博物館推進部 文化財保護課
〒758-8555 山口県萩市江向510  Tel.0838-25-3131(代表)   Fax0838-25-4011